科目名 環境科学
担当教員 城田 久岳

単位数 必選区分 授業形態 開講時期 関連資格の必選
2 選択 講義 1年次前期
1年次後期

概要と目的 産業革命以降、経済活動は拡大の一途をたどり、われわれは豊かな生活を営むことができるようになった。しかし、一方で生活の基盤である環境が損なわれつつある。授業では「ごみとリサイクル」をテーマに講義を行い、「ごみ問題の本質とは?」や「リサイクルは、ごみ問題の解決策となるのか?」の問いを通じて、教養としての「思考力」や「より広い視野で問題を分析する力」を養う。
到達目標 「ごみ問題」に限らず地球温暖化、資源の枯渇、自然環境の悪化や砂漠化などの様々な環境問題を単なる現象として捉えるのではなく、自然に対する価値観、ライフスタイル、経済活動や社会制度などとの関連で理解できるようになる。
授業計画 第1回 この講義について
   講義の進め方/成績評価方法/講義の目的と課題/講義の内容
第2回 ごみとは何か
   ごみとは/ごみの特徴/大量消費と大量廃棄
第3回 廃棄物の定義
   廃棄物の定義/廃棄物の分類/一般廃棄物/産業廃棄物
第4回 ごみの発生と処理
   ごみ発生のメカニズム/ごみ処理の歴史/中間処理/最終処分
第5回 ごみ問題とは何か
   環境汚染/処分場不足/住民紛争/不法投棄
第6回 なぜ不法投棄がおこるのか
   豊島事件/廃棄物管理責任/排出者責任/公害調停
第7回 住民はなぜ処分場建設に反対するのか
   NIMBYとは/設置手続き/住民合意/住民投票
第8回 本当の豊かさとは何か
   大量消費社会の背景/貧富の差の拡大/富・物・欲について
第9回 ごみの有料化
   ごみ処理コスト/宇部市のごみ分別/有料化でごみは減るか
第10回 リサイクルのしくみ
   循環型社会/3R/ライフサイクルアセスメント
第11回 日本とドイツのごみ比較
   家庭ごみ/ドイツのリサイクルシステム/市民の環境意識
第12回 リサイクルはうまく行っているか
   容器包装リサイクル法によるリサイクルの現状と問題点
第13回 製品のリサイクル
   家電リサイクル法/自動車リサイクル法
第14回 くらしの中のリサイクル
   エコライフ/環境家計簿/使い捨て商品/地球温暖化問題
第15回 循環型社会をどう築いていくのか
   環境意識と行動/社会的ジレンマ/環境制御の社会システム
受講上の注意
評価方法
毎回実施するレポートあるいは小テスト(50%)と、期末試験(50%)によって総合評価する。
テキスト
参考書
テキストは使用せず、講義に必要な資料は随時配布する。
参考書:『リサイクル社会への道』寄本勝美、2003年、(岩波新書)岩波書店、735円
関連科目
キーワード ごみ、リサイクル、資源、豊かさ、循環型社会