コメントの活用
コメントを使うことのメリットは、プログラム中に処理内容についての説明を書けることだけではありません。命令文をコメント化すればその部分は実行されなくなるので、開発中にデバッグを行ったり、一時的にスクリプトの内容を変更して動作確認してみたい場合などにも活用することが可能です。
このように、命令文をコメント化して実行しないようにすることをコメントアウトと呼びます。
デバッグでの利用
次のPHPスクリプトを実行した場合、WebブラウザにPHPからエラーメッセージが出力されます(ファイル名はL2-3-3.phpとしています)
<?php
print "<p align='center'>\n"
print "\t<B>PHPの世界へようこそ☆\n";
print "\t<BR><BR>\n";
print "\t今日は".date("Y年m月d日")."です\n";
print "</p>\n";
?>
この実行結果はこのようになります
これは、3.phpのスクリプトの3行目で、「Parse error(文法的エラー)」が発生していることを示しています。
それではまず、3行目をコメントアウトしてみます。
<?php
print "<p align='center'>\n"
//print "\t<B>PHPの世界へようこそ☆\n";
print "\t<BR><BR>\n";
print "\t今日は".date("Y年m月d日")."です\n";
print "</p>\n";
?>
この実行結果はこのようになります
すると、今度は4行目がエラーとなってしまいました。
こうなると初心者は混乱してしまうところですが、エラーが発生したときには、その行番号だけでなく、その前の行にも目を向けてみることが重要です。これは、PHPのデバッグテクニックの1つです。そこで今度は2行目をコメントアウトしてみます。
<?php
//print "<p align='center'>\n"
print "\t<B>PHPの世界へようこそ☆\n";
print "\t<BR><BR>\n";
print "\t今日は".date("Y年m月d日")."です\n";
print "</p>\n";
?>
当然「<p align='center'>」の部分が出力されていませんので、HTMLとしては問題が残ります。しかし、少なくともPHPのスクリプトとしてはエラーは解消されました。
さて、この一連のエラーですが、実はコメントアウトした2行目の最後に「;」が記述されていないことが原因です。2行目のPrint命令が「;」によって完結されていないのに、3行目でまたPrint文がでてきたため、「3行目に問題がある」と判断されたのです。「Parse error」というエラーメッセージは目にする機会が多いのですが、おおむねこのような単純な記述ミスが原因です。