同学科は昭和40年(1965年)1月に工業計数科として設置が認可され、 4月に開学、33名の新入学生を迎え入れました。 その後昭和55年(1980年)4月には情報計数学科に名称を改め、 教育内容も新しい情報化時代にふさわしい課程に切替えたので ありました。 すなわち、従来の数学を中心とした工業計数学的教育内容から、 ソフトウェア(プログラム技術)を主体とした電子計算機学志向の 教育課程の内容に大きく変えられました。 実際、電子計算機(エレクトロニック・コンピュータ、電算機)は 学問上の研究や工業技術に必要なめんどうな計算をする目的で 利用されることは勿論ですが、それよりも計算そのものを目的にしない もっと実際的な面で利用されることが多いわけですから、この学科名の 改称と教育課程の切替えはまことに社会的要請に即応した適切な対応 であったと言えましょう。
同学科は現在定員80名で情報計数コースと経営情報コースをそなえた 本学の主要学科の一つとして有為の学生を教育し、それを年々社会の 各方面に送り出しています。 その功績は大きいと言わねばなりません。 本学では平成3年(1991年)以来、学科再編成にとりくみ、新時代の 大学にふさわしい大学を目ざして折角努力中であります。 そのなかで一時は情報計数学科を基盤とした文化学科の編成案も 真剣に検討されました。 しかし、現在では最新の高度情報化時代に即した「情報システム学科」 構想を計画し、その実現に向けて検討が進められています。 それは電算機情報網(ネットワーク)を主体とした複合媒体(マルチメディア) を活用する情報教育を目指すものと聞いています。 情報計数学科の将来の発展を大いに期待し、開設30周年記念のお祝いの辞 といたします。